無水エタノールの使い方|意外と便利な活用法を紹介!

無水エタノールの便利な使い方 周辺機器

無水エタノールと聞くと、掃除や消毒に使うものというイメージがあるかもしれません。

しかし、実際にはそれ以外にも、工具のメンテナンスやシール跡の除去、電子機器の清掃、スプレー作りなど、さまざまな用途に活用できます。

私自身、工具やカメラなどの機材を扱うことが多いため、無水エタノールは何かと便利なアイテムです。

今回は、一般的な掃除だけでなく、意外と知られていない無水エタノールの使い方を紹介します。

無水エタノールとは?

無水エタノールとは、水分をほとんど含まない高濃度のエタノールです。

市販の無水エタノール製品には、エタノールを99.5vol%以上含むものがあります。

揮発性が高く、乾いたあとに水分が残りにくいことが特徴です。

そのため、水分を残したくない場所の清掃や、油汚れの除去などに使われています。

ただし、無水エタノールは万能な洗浄剤ではありません。
用途や素材によっては、かえって傷めてしまうこともあるため、使う場所を選ぶことが大切です。

無水エタノールを使うときの注意点

具体的な使い方を紹介する前に、必ず知っておきたい注意点を確認しておきましょう。

火気の近くでは絶対に使用しない

無水エタノールは引火しやすい液体です。

コンロやストーブ、ヒーター、たばこ、火花が発生する場所などの近くでは使用しないでください。

電源が入った機器や通電中の電子機器に直接吹き付けるのも避けましょう。

換気を十分に行う

無水エタノールは揮発しやすく、蒸気を吸い込むと気分が悪くなる場合があります。

使用するときは窓を開けるなどして換気し、一度に大量に使用しないようにしましょう。

ゴム・プラスチック・塗装面に注意する

無水エタノールは、素材によって変色や変質を引き起こすことがあります。

特に注意したいのは、以下の素材です。

  • ゴム製品
  • アクリル樹脂
  • ポリスチレン樹脂
  • ABS樹脂
  • 皮革製品
  • ニスやラッカーなどの塗装面
  • ワックスが塗られた家具や床

これらは素材や製品によって影響が異なります。
使用する前にメーカーの説明書を確認し、使用可能と確認できないものには使わないのが基本です。

目や皮膚に付けない

無水エタノールは皮膚の油分を奪い、肌荒れを起こすことがあります。

作業時は適切な耐薬品性の手袋を使用し、目や粘膜に触れないように注意してください。

電子機器に直接スプレーしない

パソコンやカメラ、スマートフォンなどに使用する場合は、必ず機器メーカーの取扱説明書を確認してください。

無水エタノールを直接吹き付けると、内部に液体が入り込んだり、コーティングや樹脂部品を傷めたりするおそれがあります。

使用できることが確認できた場合でも、機器の電源を切り、必要に応じて電源ケーブルやバッテリーを取り外し、布や綿棒などに少量を含ませて使用します。

子どもの手が届かない場所に保管する

使用後は容器のふたをしっかり閉め、直射日光の当たらない涼しい場所に保管します。

飲み物などの容器に移し替えるのは誤飲につながるため避けてください。
これはお酒の取り扱いと同じです。

無水エタノールの意外な使い方

ここからは、無水エタノールのさまざまな活用方法を紹介します。

1.工具の油汚れを落とす

工具の表面に付着した軽い油汚れや皮脂汚れを落とす際に活用できます。

布に少量を含ませ、金属部分を拭き取る方法が基本です。

ただし、工具には防錆油や潤滑油が塗布されている場合があります。

必要な油分まで落としてしまう可能性があるため、使用後は乾燥させ、必要に応じて防錆処理を行いましょう。

2.金属部品の脱脂

接着や組み立ての前に、金属表面の軽い油汚れを取り除きたい場合にも使用できます。

すべての金属部品に適しているわけではありません。

表面処理や塗装が施された部品、樹脂やゴムが組み合わされた部品では、素材への影響を確認してから使用しましょう。

3.カメラ周辺機器の清掃

カメラや周辺機器には、手で触れることによる皮脂汚れが付着します。

無水エタノールは、メーカーが使用を認めている部位の清掃に活用できます。

カメラ本体やレンズのコーティング、ゴム製のグリップ、塗装面などには注意が必要です。

レンズのガラス面は専用のレンズクリーナーを使い、撮像センサーの清掃は専用用品とメーカーの指示に従うのがおすすめです。

4.キーボードの表面清掃

キーボードのキー表面には、皮脂や手垢が付着します。

使用する際は、布に少量を含ませて表面を拭きましょう。

キーボードの内部に液体が入らないように注意してください。

また、無水エタノールをつけ過ぎると、キーボードの文字が消える場合があります。

5.マウスや周辺機器の清掃

マウスやパソコン周辺機器の外側にも、皮脂や汚れが付着します。

使用可能な素材であれば、布に少量を含ませて拭き取る方法が便利です。

ゴム製のホイールや滑り止め、塗装面などは変質する場合があります。

6.シールを剥がしたあとのベタベタを落とす

シールを剥がしたあとに残る粘着剤は、無水エタノールで落とせる場合があります。

布に少量を含ませ、粘着剤を少しずつ拭き取ります。

シール跡のある場所がプラスチックや塗装面の場合、素材そのものを傷める可能性があります。
特にアクリルやABSなどの樹脂部品には安易に使用せず、素材に合ったシール剥がし剤を選びましょう。
つけ過ぎ注意です!

7.油性ペンの汚れを落とす

ガラスなど、アルコールに耐性のある表面についた油性ペンの汚れを落とす際にも活用できます。

洋服などに付いた油性ペンの汚れも取れる可能性はあります。

布に少量を含ませ、汚れを拭き取ります。

壁紙や家具、衣類などは色落ちや変色が起こる場合があります。
使用する場所の素材を確認してから試してください。

8.鏡やガラスの清掃

鏡やガラスの表面についた皮脂汚れを落とす用途にも使えます。

布に少量を含ませて拭き、乾いた布で仕上げるときれいに仕上がります。

鏡の裏面の塗装や特殊コーティングには注意が必要です。

また、水垢を落とす作用はありません。

9.密閉容器についたにおいを取る

保存容器などに食品のにおいが残っている場合、無水エタノールを含ませた布で拭き取る方法があります。

使用後は十分に揮発させ、食品を入れる前に容器の材質や製品の注意事項を確認してください。
樹脂製の容器には使えないものもあるため、ガラスなど素材が適している場合に限って使用しましょう。

10.換気扇やレンジ周辺の軽い油汚れ

換気扇やレンジ周辺の軽い油汚れを拭き取る用途にも使用できます。

コンロやレンジ周辺では火災の危険があるため、火気がなく、十分に冷えていることを確認してから作業してください。

大量に使用せず、布に少量を含ませて拭き取る方法が基本です。

11.冷蔵庫の外側の清掃

冷蔵庫の外側についた皮脂や軽い汚れを拭き取る用途にも使えます。

外装の素材や塗装によっては変色することがあります。
取扱説明書で使用可能かを確認し、目立たない部分で試してから使いましょう。

12.照明器具のカバーの清掃

照明器具のカバーについた軽い汚れを拭き取る用途にも活用できます。

樹脂製のカバーやコーティングされた表面は、アルコールで傷む場合があります。

必ず電源を切り、十分に冷えた状態で、メーカーが認めている場合にのみ使用してください。

13.便座などの清掃

便座などの表面清掃に使用できる製品もありますが、素材や表面処理によっては変色する場合があります。

便座メーカーがアルコールの使用を認めているか確認し、指定された方法で清掃しましょう。

14.メイクブラシの洗浄

メイクブラシの洗浄に無水エタノールを使用する方法もあります。

ブラシの毛材や接着部分を傷める可能性があり、肌に触れる道具なので、日常的な洗浄には専用クリーナーを使う方が安心です。
使用する場合は、メーカーの使用方法を確認してください。

15.精密部品の清掃

一部の金属製精密部品では、軽い油汚れの除去に使用できます。

精密機器だからといって、無水エタノールを使えばよいわけではありません。

樹脂、ゴム、接着剤、コーティングなどが含まれる部品では、損傷する可能性があります。
メーカーが使用を認めている部位に限って使用しましょう。

ゴム部品のベタつきは無水エタノールで直せる?

古い家電や工具、カメラ周辺機器などで、ゴムのような部分がベタベタになっていることがあります。

このような症状は、素材の劣化や表面のコーティングの変質などによって起こる場合があります。

ここで注意したいのは、無水エタノールでベタつきを拭き取れても、劣化したゴムそのものが元に戻るわけではないということです。

ゴムのベタつきの原因

ゴムや樹脂のベタつきには、さまざまな原因があります。

例えば以下の原因が考えられます。

  • 経年劣化
  • 加水分解
  • 表面コーティングの劣化
  • 可塑剤などの成分の移行
  • 熱や紫外線による変質

原因が異なれば、対処方法も変わります。

無水エタノールで拭く方法

素材メーカーや製品メーカーがアルコールの使用を認めている場合に限り、目立たない部分で影響を確認してから、布で軽く拭き取ります。

無水エタノールによってゴムがさらに劣化したり、表面が溶けたり、色落ちしたりする場合があります。
そのため、素材が分からないゴム部品に対して、いきなり無水エタノールを使うことはおすすめしません。

劣化したゴムを修復するには?

劣化によって硬くなったゴムや、ひび割れたゴム、崩れ始めたゴムは、無水エタノールで元の状態に戻すことはできません。

基本的には、部品交換が最も確実な方法です。

部品交換ができない場合は、メーカーに修理を相談するか、用途に適した補修部品を探しましょう。

ベタつきだけが問題なのか、ゴムそのものが劣化しているのかを見極めることが大切です。

無水エタノールで作れるもの

無水エタノールは、ほかの材料と組み合わせて使用することもできます。

作ったものを人体や電子機器に使用する場合は、材料の安全性や濃度、容器との相性に注意が必要です。

1.ハッカ油スプレー

無水エタノールを使った活用法として知られているのが、ハッカ油スプレーです。

ハッカ油は水に溶けにくいため、無水エタノールを使って混ざりやすくする方法があります。

用意するもの

  • ハッカ油
  • 無水エタノール
  • 精製水
  • アルコールに対応したスプレー容器

作り方

  1. 清潔な容器に無水エタノールを少量入れる
  2. ハッカ油を加えて混ぜる
  3. 精製水を加えてよく混ぜる
  4. 使用前に容器を振って混ぜる

ハッカ油は少量から試し、製品の説明書に従って使用してください。

ハッカ油は肌への刺激になることがあり、ペット、特に猫などには有害となる場合があります。

また、手作りスプレーは市販の虫よけ剤と同等の効果が保証されるものではありません。

2.アロマ用の香りづくり

無水エタノールは、精油などを使ったアロマ製品を作る際の材料として使われることがあります。

精油の種類や濃度によって、肌への刺激や素材への影響が異なります。

肌に直接使用するものを作る場合は、適切な処方や濃度を確認し、自己流で高濃度のものを作らないようにしましょう。

3.掃除用の拭き取り液

無水エタノールは、原液を布に少量含ませて拭き取りに使う方法があります。

ただし、家庭用の掃除スプレーとして大量に噴霧することはおすすめしません。
無水エタノールは引火性が高く、噴霧すると空気中に広がりやすいためです。


使用する場合は、製品の説明に従い、火気のない換気の良い場所で、少量を布に含ませて使う方法を基本にしましょう。

スプレー容器を選ぶときの注意

手作りスプレーを作る場合は、アルコールに対応した容器を選んでください。

一般的なプラスチック容器には、アルコールで変質する素材があります。

また、手作りした液体は長期保存を前提にせず、材料や容器の説明書に従って管理してください。

無水エタノールと消毒用エタノールの違い

無水エタノールと消毒用エタノールは、エタノールの濃度が異なります。

一般的に、無水エタノールは99.5vol%以上、消毒用エタノールは76.9~81.4vol%程度です。

無水エタノールは水分が少なく揮発しやすいため、掃除や洗浄に向いています。

無水エタノールと生成水を4:1の割合で混ぜれば、約80%濃度の消毒用アルコールスプレーとして作れます。

まとめ

無水エタノールは、基本的には少量で使用し、布か綿棒などで早く拭きます。

アルコール分が強いので、浸け過ぎると母材が侵せれ変形や変色の原因になります。

「さっと拭く」事を心がけてください。

私自身は、カメラのボディ、レンズ周辺などに使用しています。

特にカメラボディとレンズの接点部分は、綿棒で無水エタノールを含ませて清掃するとかなり綺麗になります。

正しい使い方を知っておけば、無水エタノールは日常の掃除やメンテナンスで役立つアイテムになります。

一本は持っておきたいアイテムの一つです。

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